品質アナリティクスのパイオニアとして 「監査×IT」で施工品質にコミット

サービス導入事例

株式会社 NEXT STAGEは、木造の品質監査ソリューション業を行うパイオニアで、ハウスジーメン取次店として住宅瑕疵保険などの取次も行っています。小村 直克 代表取締役社長と中村 恵治 取締役、ソリューション部の小村 龍之介 部長に、事業の強みや業界課題についてお話を伺いました。

創業の経緯について教えてください

小村(直)さん 創業以前はハウスメーカーや建材商社に勤め、数多くの施工現場を見てきました。当時は残念ながら施工品質に対する意識も低く、正しく施工されているとは言い難い現場が大半で、業界全体で施工管理体制を変えていく必要があると強く感じて創業したんです。
最初は施工のファクトデータを集めるところから始めようと、2007年に木造住宅の施工に対する第三者検査サービスを開始しました。

順調に成長を続け、この度東証に上場もされました

東証TOKYO PRO Marketに新規上場(2025年5月23日)

小村(直)さん 一時は、IT投資を加速したタイミングとコロナ不況が重なり、苦しい時もありましたが、木造住宅の品質管理というニッチにこだわって地道に深掘りしてきた結果、類似会社がいない独自のポジションを築くことができました。
現在は品質監査のビッグデータを活用し、製造プロセスを改善するコンサルティングに近い業態へと進化しています。

貴社サービスの特徴を教えていただけますか

小村(直)さん 品質管理に欠かせないのが、PDCAサイクルの考え方。当社ではこれに基づきサービスを提供しています。

Plan(計画)にあたるのが、ビルダーごとの目標基準をマニュアル化する「標準施工手引書」の作成。今や大手ハウスメーカーやFC本部の殆どに導入され、業界のスタンダードになりました。

次に施工というDo(実行)のプロセスを経て、当社が行うのがCheck(評価)。ビルダーの目標基準に適合しているかを監査し、結果をクラウドに入力しデータ化。それを解析(アナリティクス)することにより、ヒト・モノの両面から問題点をあぶり出していきます。

中村さん 当社の品質監査により現場が可視化され、ショックを受けるビルダー経営者も少なくありません。
しかし大切なのは、最後のAction(改善)のプロセス。当社は分析結果をふまえて問題改善を提案し、技術者向けの教育プログラムを提供するなど、品質向上の達成に向けたコンサルティングを行い、第三者としてビルダーに伴走します。

ハウスジーメンでも住宅瑕疵保険の現場検査を行いますが、貴社の品質監査は目的が異なるのですね

小村(龍)さん はい。瑕疵検査はあくまで保険の付保を目的に、法定基準に適合しているかを見るもの。それに対し、当社の品質監査は品質を担保することが目的です。
ビルダー目標基準に適合しているかを確認し、もし住宅の製造プロセスに問題があれば改善を行います。これを繰り返すことで、初めて品質を担保できる施工体制につながっていきます。

小村 直克 代表取締役社長(株式会社 NEXT STAGE)

小村(直)さん 検査会社や瑕疵保険法人が行う第三者検査が入ることと、施工品質が担保できることはイコールではありません。
木造住宅の施工基準において、法律など公にルール化されているのはわずか18%と言われています。つまり82%の部分は、公なルールがない。当社の品質監査はこの82%の部分を含めて、ルール化してチェックをするわけです。

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経営者インタビュー【後編】|株式会社 NEXT STAGE
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