買取再販事業は事業回転スピードが命。「売れる」商品企画と資金調達がポイント

神奈川県を中心に建に絞った買取再販事業が好調なリアルティ株式会社 （神奈川県横浜市）。前期は50億円を売り上げ、今期は更なる売上アップを目指しています。山下 智弘 代表取締役に買取再販事業で利用しているMSJグループ商品レビューを伺いました。

戸建の買取再販事業は難しいと言われるなかで、年間100棟を超える規模へと成長され、素晴らしいですね。経営のポイントを教えていただけますか

山下さん　事業回転のスピードにはこだわっています。仕入れから販売までの時間を短くするほど、年間の取扱いが増えて、売る物件数も増えますから。再販しやすい物件を見極めて仕入れ、お客さんに好まれやすい商品に仕上げて売り切る。既存住宅かし保険も、事業のリスクヘッジだけではなく、お客さんに安心を提供して売りやすくする要素になります。

また、仕入れもスピードが大事です。中古住宅はいつどんな物件が出るか分かりません。いざ良い物件が出た時に、仕入れを即断即決してすぐ買付けを入れられるよう、資金調達の体制づくりにも力を入れています。

当社グループのＭＳＪ買取再販ローンもお使いいただいていますね

山下さん　はい。ＭＳＪ買取再販ローンは融通が利きやすいので助かっていますね。物件の重なり方によっては、瞬間的に各金融機関の当社融資枠がいっぱいになってしまうこともあります。そこでＭＳＪを含め常に25程度の取引金融機関を持ち、資金調達先の選択肢を増やすことで、チャンスを逃さないようにしています。他の不動産会社は、取引銀行数が数社程度のところも多いなかで、当社はとても多い方ですよ。

早期の売上創出には「ローン付け」が欠かせない

フラット35もご利用いただいていますが、どこにメリットを感じていらっしゃいますか

山下さん　やはりこちらも、チャンスロスを最小限にできるということでしょうか。今は金利が低い変動金利型ローンを選ばれる方が多いですが、金利上昇リスクに不安を抱えている方や、転職して間もない方、自営業の方など、変動金利型ローンが通りにくい方などにフラット35をお勧めしています。フラット35という選択肢があることで顧客層の幅が広がり、より短期間で売れやすくなります。

当社では、初回面談時に住宅ローンの事前審査を出して、お客さんの借入可能額を把握してから営業をしていますね。当社では株式会社プレイスさん（ＭＳＪ横浜西店）とオフィスが近いこともあり、気軽に相談させていただいています。

ありがとうございます。住宅ローンを営業にうまく活用されていらっしゃいますね。そのほかに工夫されていることはありますか

山下さん　最近では、ハウスジーメンのフラット35リノベ該当性診断も全物件に導入し始めました。フラット35リノベ（金利Bプラン）という金利引下げができる物件かどうか、仕入れをする前に診断結果が出るのはとてもありがたいです。住宅価格が高いなかでは、「フラット35の金利引下げできる物件」として売り出すことができるのは大きなポイントですね。

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神奈川の住宅市場の動向はいかがでしょうか

山下さん　コロナが始まってからの3年間で物件価格は高騰し、神奈川のベッドタウンエリアでは2割ほど住宅価格が上がりました。しかしここに来て下降局面に入っています。住宅価格が上がりすぎ、売れ行きが悪化した結果、事業者は借入の返済期限が迫ってしまい背に腹は代えられず、値引いてまで売ってしまおうというマインドに転じたからです。消費者の住宅購入意欲は相変わらず堅調で、当社への問合せもむしろ増えていますから、まだまだ市場の伸びしろはあると思っています。

今後の課題や展望をどのようにお考えですか

山下さん　買取再販は物件情報こそチャンスですから、もっと情報が欲しいですね。司法書士や葬儀業界などとも柔軟に提携をして、空き家や潜在売却物件などの情報をキャッチできないかと考えています。

山下 智弘 代表取締役

また、20期までには年商1,000億円を目指したいと本気で思っています。現在、神奈川の不動産業界のトップが年商400億円規模なので、やるからにはそれを超えてナンバーワンを目指したい。全国的には人口が減少していますが、こと首都圏のベッドタウンにおいては、今後も住宅需要は底堅いでしょう。ベッドタウンには築20年、30年の物件が数多くあり、仕入れには困らない。今後は東京、埼玉、千葉、そして名古屋…と拠点を増やしていきたいです。

私は前職でも、売上が伸びて人が増え、会社が大きくなっていくステージが好きでした。そのような環境で人を育てることも楽しい。社員が「神奈川ナンバーワン企業」だと胸を張れるよう、会社をますます成長させていきたいと思っています。

これからがますます楽しみですね。ありがとうございました

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